人気ブログランキング | 話題のタグを見る

My Sister's Keeper, Busted, In Treatment & 1Q84

最近読んだ(& 読んでいる)本、観たDVDの中から。

My Sister\'s Keeper, Busted, In Treatment & 1Q84_c0002590_14351417.jpgMy sister's keeper ネタバレあります!
映画化されましたが、原作の方を読みました。映画は観ていません。確かキャメロン・ディアスがお母さん役かな。白血病の姉のドナーとなるべくして生まれてきた妹が、13歳の時にMedical Emancipationを求めて、両親を相手に訴訟を起こす、というお話しです(ドナーになるかどうかという決定権は親ではなく自分に帰属する、姉の腎臓移植のドナーにならないと決める権利が自分にある、と主張して裁判になります)。
5人の登場人物(家族や弁護士)それぞれの視点で、ストーリーが語られるので、同じ出来事を違った視点から見られるのですが、そうなると物語の展開は遅々として進まず・・・最初はちょっと入り込めませんでした。自分が腎臓を提供しなければ、仲の良い姉は死んでしまうという葛藤、実の娘に訴訟を起こされ、しかももう1人の娘の命がかかっている、という複雑な状況で描かれる親子の愛。簡単に答えが出せない、何が正しくて何が間違っているのかわからないこの状況に、気がついたら自分も入り込んでいて後のほうは一気に読みました。
妹に訴訟を起こすよう促したのは実は他でもない病気の姉だった、ということが明らかになり、妹は勝訴しました。その直後に、なんと交通事故に遭って脳死状態に陥ってしまいます。で、(妹の後見人の判断で)姉が腎臓を移植してもらい、姉の方が生き残るのです。
最後の最後のこのTwist、全く予期できず、唖然としてしまいました。自分の身体に対する権利を主張して、ある意味生き生きと描かれていた彼女が、こんな風にあっけなく死んでしまうなんて。それがショックで、話の本筋とはずれるのでしょうけれど、命の儚さみたいなものに打ちのめされてしまいました。これは、ショーン・ペン監督のInto The Wildを観た時のショックに似ていました(この時は、2~3日、映画のことが頭から離れませんでした)。


Busted: Life Inside the Great Mortgage Meltdown
OC Registerというオレンジ・カウンティ発行の新聞があるのですが、日曜版のビジネス欄には、WSJの記事が数ページ紹介されるのです。そこでオススメされていた本が、これ。NY Timesのエリート記者が、金融危機を招いた住宅ローンに手を出し、泥沼にはまっていく・・・という実話を本人がルポしたものです。しかも彼、バーナンキ議長を初め金融危機の対応に追われていた第一線の人たちを間近で取材していた経済記者。そんな、はたからみればエキスパートな人でさえも、住宅バブルの被害は免れなかったのでしょうか。同時期に彼が議長、ローン会社など渦中の人たちにインタビューした様子も描かれて、なかなか面白かったです。


In Treatment(DVD)
ケーブルのHBOでやっている連続ドラマです。精神科医が主人公で、クライアントとのカウンセリングセッションをドラマ化したもの。興味深いです。精神分析に比重を置いているので、現実的にみんながみんなこういうカウンセリングを受けているとは思えないけど。主人公本人の家庭問題なども織り交ぜられながら話が進みます。「それ、ありえないでしょー」というツッコミどころも少しありますが、勉強にもなってます。


1Q84
村上春樹の新作です。母が持ってきてくれました。懐かしい春樹ワールド。独特な描写やセリフ、そしてかなり奇抜なストーリー設定にひきこまれています。現在、下巻に入ったところ。全体的に重苦しいテーマなのですが、彼のどことなく他人行儀な文章が、それを軽くしている感じも。それにしても性描写が多くて、それ、必要?とか思ったりもしていますが(あまり文学的なことはワカリマセン・・).
by eugeen | 2009-07-28 14:39 | 映画・本・TV・音楽覚書

大学院・結婚・就職・出産その後の生活@Los Angeles and Orange County, CA 最近はすっかりお家派…。


by eugeen