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Supersize Me

Supersize Me_c0002590_13253937.jpgSuper Size Me、良かった!かなり極端な実験ではあるけれど説得力があって、現代社会が抱えている深刻な問題を再確認させてくれた。

ドキュメンタリー映画で、30日間アメリカ中を旅して、毎食マックで食べる、という実験。1日の運動量もアメリカ人の平均運動量に抑えて(行く地域によって変わる)、朝・昼・晩と残さずにマックで食事。スーパーサイズにしますか、と聞かれたらYesと答えなければいけない。3人の医師と栄養士によって健康状態をモニターする。

その結果、30日で体重は185lbから210lbまで増加、体脂肪も11%から18%へ。慢性疲労、精力減退、うつ症状などが見られるようになる。コレステロール値もあがり、血圧あるいは血糖の異常による頭痛、原因不明の胸の痛みを感じるようになる。さらにはマックを食べた後のほうが気分が良くなる、という点はaddictiveな傾向があるのでは、というお医者さんも。2週間目くらいでドクターが口をそろえて「もうやめたほうがいい」コール!

恐ろしい・・・(--)

さらに恐ろしいことが満載。
たとえば、今のファーストフードのスモールサイズ、昔はこれが標準サイズだったのだ。確実に「標準サイズ」が変わってきている。
そして、ファーストフードをはじめお菓子類のCMの多さ。なんとマックは1年に(世界中で)1billion、ハーシーズチョコレートは200millionものお金を広告費に当てている。一方で、「野菜とフルーツを沢山食べましょう」というCMは、たったの2million。TVやラジオ、ビルボードの宣伝を通じて、子供達がファーストフードや栄養の偏ったお菓子のとりこになっていくわけだ。実際、おもちゃがもらえたりキッズ用プレイグラウンドがある魅力的な場所だもんなぁ。私も子供の頃、よくマック行きたいってねだったし。

学校のカフェテリアの映像もびっくり。シカゴのある学校(中学か高校)では、フレンチフライやポテトチップスが昼食のメニューに並んでいる。かといえば、別の場所の学校では、政府の認可済みの冷凍食品を温めて生徒に出すだけ。

さらに面白かったのは、behaviors(行動)と食べ物の関係。ある、いわゆる問題児が集まった学校では、野菜やフルーツ中心の、調理法にもこだわったカフェテリアにしたところ、問題行動が激減した、というデータがあるらしいのだ。(それじゃぁ普通の学校もそうできないのか、と思うところだが、"junk food industry"(お菓子やソーダ類)の強い抵抗でムリなのだとか。強力なロビイスト達を雇って、できるだけ自分たちの産業に不利な法案を通さないようにしているのだとか。)

食生活に気をつけよう、と心から思った、ジャンクフード(特にフレンチフライ・・・)が好きな私(--)。
そしてこれからのアメリカ社会が恐ろしくなった・・・。
どこまでスーパーサイズ化していくんだろう!?

(ちなみに、この映画リリースの3ヵ月後に、マックは「スーパーサイズ」を取りやめにしたらしい。が、後に、「アダルト・ミール」なる名前で復活させたとか。)
by eugeen | 2006-04-03 13:12 | 映画・本・TV・音楽覚書

大学院・結婚・就職・出産その後の生活@Los Angeles and Orange County, CA 最近はすっかりお家派…。


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