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杞憂。

久々の仕事カテゴリ更新(笑)。
今週は二つほどすっごい心配した割に杞憂で終わった(杞憂で終わって本当によかった)ケースを覚え書きしておこうかな。(守秘義務のため詳細は省いて&ちょっと変えています。)

・虐待の可能性のあったケース。
ある患者さんが、長年の知り合いである別の患者さん(90歳代)が、どうやら奥さん(60歳代)によって「beat up」されたようだ、と私に報告してきた。よく聞いてみると、その患者さん自身もその虐待を目撃しておらず、人から聞いた話。
こういう話を聞いたら、私には、これがReasonably Suspiciousかどうかを判断して、そう判断した場合、APS(Adult Protective Service・政府機関)に72時間以内に報告する義務がある。報告すると、APSが今度はInvestigationして、事実であればInterventionする、という流れになる。スーパーバイザーにも相談して、色々な状況を鑑みて、報告すべきだという合意に達して、APSに電話。そして、報告書をファックスする。
その後、APSにフォローアップしたところ、どうやら虐待の形跡は見当たらなかったらしい。良かった。

・自殺願望ケース。
また別の患者さん(うつ病持ち)が朝一番に電話してきて、「今日はセンターに行かない。もう死んでしまいたい」と。これまた放っておけない発言。とりあえず電話でmood assessmentとsafety assessmentをする。話を聞くと、リスクは低そう。そして、前日に、センターに来る回数を減らしましょう、という話をしたばっかりだったので、どうやらそれで傷ついて(毎日でもきたい、という人だったので)、自殺したい、といえばセンターに行く回数を減らさずにすむ、という魂胆かもしれない。スーパーバイザーがいなかったので、とりあえずこの患者さんをReferした精神科医に電話。Interveneしてくれる事に。それから数日センターには来なかったが、どうしているのか電話してみたところ、「元気になった。センターに戻りたい」と。とりあえず胸をなでおろす。戻ってきてから、セラピーセッションで少しずつ話を聞き始めたところ。

この仕事は、少しでもリスクがあれば、worst case scenarioを想定して行動する。人の命がかかっているから。今回は、どちらも杞憂に終わって良かった。
by eugeen | 2005-08-25 02:37 | 仕事・キャリア関連

大学院・結婚・就職・出産その後の生活@Los Angeles and Orange County, CA 最近はすっかりお家派…。


by eugeen